小規模事業者持続化補助金を採択されるために注意点まとめ

  1. コラム
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今回は、経営のプロである中小企業診断士が小規模事業者持続化補助金が採択されるための注意点まとめました。
 

小規模事業者持続化補助金の概要

 

小規模事業者が利用できる最大50万円の補助制度

小規模事業者持続化補助金とは、全国の小規模事業者を対象とした販路開拓に掛かる経費の一部を補助する制度です。販路開拓にかかる経費であれば幅広く使用できるという特徴があります。

新規顧客を獲得する、リピーターを増やすという目的のためのWebサイトの作成や強化は販路開拓に含まれますので、小規模事業者持続化補助金の対象となります。

小規模事業者持続化補助金で補助される金額は、掛かった経費の2/3以内かつ補助上限額が50万円となっています。

 

小規模事業者持続化補助金で補助される金額は、経費の2/3以内かつ限額が50万円

小規模事業者持続化補助金で補助される金額は、経費の2/3以内かつ限額が50万円


 

申請できる事業者は「商業・サービス業」であれば、従業員数5人以下という小規模事業者です。
現在Webサイトを持っていない小規模事業者がWebサイトを開設したい、Webサイトを作ったが有効に活用できていないためリニューアルしたいという場合には十分な金額であり、小規模事業者持続化補助金の活用を検討すべきです。

 

小規模事業者持続化補助金の申請に提出する書類

 

経営計画書と補助事業計画書の作成が必要

 

小規模事業者持続化補助金を利用するためには、経営計画書(様式2)と補助事業計画書(様式3)を作成する必要があります。

その他にも申請者の状況により提出するものはありますが、経営計画書(様式2)と補助事業計画書(様式3)の内容が大きなウエイトを占めています。

なお、事業支援計画書(様式4)は申請者の社内で作成するのではなく、地域の商工会議所・商工会連合会に作成を依頼するので注意が必要です。遅くとも応募締め切りの1週間前には依頼することが求められていますので、経営計画書(様式2)と補助事業計画書(様式3)はその分前倒しで作成を進めなければいけません。

他にも、添付資料として「貸借対照表」「損益計算書」なども提出します。
締め切りに間に合わない、書類が足りていない、などは審査の対象となりませんので、応募開始時に公表される公募要領は細かく確認しましょう

 

小規模事業者持続化補助金の申請に提出する書類

小規模事業者持続化補助金の申請に提出する書類


 

小規模事業者持続化補助金の審査方式

 

小規模事業者持続化補助金は、指定の審査項目に沿った加点審査方式

 

小規模事業者持続化補助金の審査は提出書類のみで行われます。記載内容に関する確認やヒアリングは行われません。そのため、どんなに素晴らしい取り組み内容であっても、審査員に伝わる書き方でなければ審査を通過することはできません。

審査の観点は公募要領に明記されていて、経営計画書(様式2)・補助事業計画書(様式3)について、定められた項目について加点方式で審査され、最終的に評価の高いものか採択されていきます。

 

[小規模事業者持続化補助金の審査項目]

 

①自社の経営状況分析の妥当性
②経営方針・目標と今後のプランの適切性
③補助事業計画の有効性
④積算の透明性・適切性

小規模事業者持続化補助金では、「地道な販路開拓の取り組み」「地道な販路開拓等とあわせて行う業務効率化」を支援することが目的であると明記されており、販路開拓の取り組みにおいて画期的なことを行う必要はありません。
記載内容が審査項目から逸れてしまわないように注意しましょう

 

審査を通過し採択されるポイント①

 

各欄に書かなければいけないことを中見出しにする

 

経営計画書(様式2)、補助事業計画書(様式3)ともに4つずつ大項目の枠が設けられているだけで、この中に想いのままの文章を記載しても相手には伝わりません

審査員は審査項目にしたがって審査しますので、その審査項目を各枠内の見出しに設定してしまいましょう。内容を書き始める前に見出しを設定してしまうことで、書き漏れを防ぐことができ、審査員にも「必要項目を漏れなく記載している」ということが伝わりやすくなります。

各枠に記載すべき項目は、参考資料として公表されている「参考:様式記載例」から抽出します。
審査項目を漏れなく記載することは形式的な対応でどの企業でも対策することができます。

 

審査を通過し採択されるポイント②

 

従業員5人以下は優先的に採択

 

小規模事業者持続化補助金の対象者は「商業・サービス業」であれば、従業員数5人以下と書きましたが、細かくいうと

①商業・サービス業:従業員5人以下
②サービス業のうち宿泊業・娯楽業:従業員20人以下
③製造業その他:20人以下

と定められています。公募要領の「審査の観点」には、「従業員が5人以下の事業者が全体の5割以上採択されるよう、優先的に採択する」旨が記載されており、従業員が5人以下の企業はそれだけで他社より有利な条件であるといえます。

 

経営計画書に書くこと

 

経営計画書には以下の内容を記載します。
①企業概要
1.開業から現在までの経緯
2.事業内容
3.提供するサービス・商品
4.提供するサービス・商品ごとの売上(上位)
5.提供するサービス・商品ごとの利益(上位)
②顧客ニーズと市場の動向
1.顧客の種別
2.顧客ニーズ 自社にあてられた顧客の生の声
3.顧客ニーズ 業界共通のニーズ
4.業界の動向 現状、将来性
5.業界のトピック・ニュース
6.商圏・競合の状況 立地・周辺人口
③自社や自社の提供する商品・サービスの強み
1.自社の強み ソフト面:企画力、生産力、販売力、営業力
      ハード面:商品、価格、店舗、立地
      それぞれ顧客に評価されている生の声

④経営方針・目標と今後のプラン
1.経営方針 方向性、取組内容
2.目標  客数、売上、利益
3.プラン  取組内容ごとの計画

 

補助事業計画書に書くこと

 

補助事業計画書には以下の内容を記載します。
①補助事業で行う事業名
1.経営計画書に記載した方向性、取組内容のタイトル
②販路開拓等の取組
1.課題 取組が必要な背景となる現状の課題
2.取組内容 具体的に記載
3.スケジュール 経営計画書に記載したプランのさらに詳細
4.ステップ スケジュールに記載した各ステップごとの実施内容
③補助事業の効果
1.導入効果 効果の概要
2.短期的効果
3.中長期的効果
4.売上効果 目標売上までの達成過程

 

書類作成のポイント

 

ストーリー展開を意識する・グラフや図・写真で具体性を高める

 

いきなり申請書類に記載しても事業計画に一貫性が生まれず、ちぐはぐな申請書類となってしまいます。
小規模事業者持続化補助金を利用するきっかけは販路開拓により業績を向上させることであったはずです。補助金の利用はそのための手段です。

申請書に書き始めるまえに、申請書の項目にそって自社の情報を整理します。そして、その後に申請書類の項目・見出しごとにパーツを当てはめていきます。

「Webサイトを作成したい」と考えている背景に思い浮かべている、現状の課題や将来目指す姿を書き表していくことで、情報が整理されていきます。

書類作成の段階においては、「5.経営計画書に書くこと」「6.補助事業計画書に書くこと」に記載した各項目を記入欄の見出しとして設定してみます。

見出しをつけたあとは、整理した自社の情報がどこのパーツになるか考え、当てはめていきます。
もちろんパーツを当てはめるだけでは、書類のまとまりは悪くなってしまいますので、ストーリーがつながるような配慮は必要です。

 

小規模事業者持続化補助金の書類は、ストーリー展開を意識する グラフや図・写真で具体性を高める

小規模事業者持続化補助金の書類は、ストーリー展開を意識する グラフや図・写真で具体性を高める


 

次に、書類作成上のテクニックになりますが、計画の具体性を高めるために出来る限り数値を使用し、図や写真を添付します。なお、数値の表現の際にはグラフを用いることで審査員が把握しやすくなります。

他にも、商品開発を検討している場合「商品開発を行い、展示会等で見込み顧客にアピールする」と記載するのではなく、「鱈のすり身フライを利用したバーガーを開発、単価は500円程度に設定し、〇〇で開催されるマッチングフェアへ出店し、シニア世代をターゲットした売り込みを行う」(記入例を基に記載)のように出来る限り具体的に記載します。

または、ロゴマークを作成する場合「新たなロゴマークを作成し、新商品のシンボルマークとする」と記載するのではなく、「シニア世代に親しみのあるデザインのロゴマークを作成し、バーガーの包装紙および販売店内に表示する。顧客の目に触れる機会を増やすことで新商品の認知度向上を狙う。なお、新しいロゴマークはインターネット上のアンケートサービスを利用して、顧客視点を取り込み作成する」とし、ロゴマークイメージ画像を添付したり、アンケートサービス業者の候補を記載し、具体的な計画として記載します。

 

小規模事業者持続化補助金月単位の詳細スケジュール

小規模事業者持続化補助金月単位の詳細スケジュール


 

委託業者との打ち合わせの成果物イメージ図

委託業者との打ち合わせの成果物イメージ図


 

Webサイトからの流入イメージ図

Webサイトからの流入イメージ図

 

小規模事業者持続化補助金の提出書類の作成代行

 

ここまで小規模事業者持続化補助金に採択されるための方法を記載してきましたが、小規模事業者持続化補助金の対象となる従業員5人以下の企業にとって、事業計画を考え、申請書類を作成するというステップ自体が負担になり頓挫してしまうことも考えられます。

office57では、小規模事業者持続化補助金の利用を検討しているが、事業計画を作成したことがない、申請書類を作成している余裕がない企業に対し、経営計画書・補助事業計画書の作成を代行いたします。

また、小規模事業者持続化補助金の存在を知り、販路開拓を行いたいが事業計画のストーリーがうまくまとめられないといった企業の申請を支援いたします。

補助金申請のノウハウをもったものが申請書類を作成することで、採択の確率がアップすることはもちろん、申請書類作成の過程で専門家からのヒアリングを受けることで、自社の現状、業界動向、強み、目標などが明確になっていき、自社の取り組むべき課題が見える化されてく効果も期待できます。

小規模事業者持続化補助金を検討している場合は、気軽にご相談ください。

 

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